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謎めいた結末に翻弄されるワイルドなエンターテイメント|映画【ワイルドスピード ファイヤーブースト】

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なんとなく公開されていたのが頭の片隅に残っていたのはトレイラーをyoutube広告で表示され見ていたからか。1作目からこのワイルドスピードは好きになり繰り返して観ていた。観るのを繰り返すという事は素直に面白いと感じているし、もう一度見たいと思えるシーンがあるからだ。1作目から登場するキャラ達の個性が好みで脇にいる役柄の役者さんのほうに目がいくこともあった。2作目、3作目と同じように楽しませてもらい、車にフォーカスされた公道レースにも魅了された。”ニトロ”を使ったブースタを車のグレードアップに取り入れたのもこの作品の人気の一つだったと思うし。その”ニトロ”を日本の青年が真似をしホンダのバイク「スーパーカブ」に搭載させて映画のワンシーンを模倣するようなyoutube動画をみたこともある。それぐらい日本では認知された映画だろうし、ファンも多いだろう。

 

作品が回数を追うごとにアクションが壮大になっていった。雪山とか空とか…陸海空と制覇したのではないだろうか。私は番外編の東京ドリフト…が個人的な好みにマッチした。ハンが主人公と東京で絡み、最後はジェイソンステイサムのご登場だ。シリーズとしては嚙み合わせにバッチリなお膳立て。

 

今回の作品は1作目から数え主人公たちの近況も最新の状態で物語がはじまる。いつも観ている人は直ぐに理解できるだろうが主人公ドムに息子が出来て、その息子の名前は愛称はBだ。ブライアンから継承している名前。作中でも、現実でもこの箇所は絡んでくるからまた悲しくも映る部分だ。

 

復讐がテーマになり物語は進んで行く。ようは昔の敵の御子息が仕返しに来た設定だ。【ダンテ】というキャラがメインになり回を追うごとに激しくなっていったアクションシーン、カースタントシーンがオーバーになっていく程に私にはマイナスに映った。地上でニトロを使って行動レースと絡んだ映画の方が好みであるからだ。ただもうストーリー展開としては国際的に幅を広げるしかなかっただろうし、飛躍していくことでしか継続出来なかったのかもしれない。

 

再度繰り返してしまうがこの作品にはしっかりとハンが登場する。過去のメンバーも要所要所で顔を出す。総集編ではないが全員集合的な状態で悪役【ダンテ】と対峙する。

今回【ダンテ】のキャラは非常に気に入った。途中キャラ立ちさせる為かソロパートのようなシーンがある。倒した輩…2人を簡易的なアウトドアソファのような物に座らせており、身動き、反応すら既に不可能になっている2人にたんたんと話しかける。自分の性的部分と言うか、欲求みたいなことをたんたんと問いかけるが、観ている側からすればナルシスト的な語りでしかない。そのシーンはダンテがネイルを無造作に行いながら進行する。ダンテは登場した時から見た目のマッチョでロン毛という風体とはあまり一致しないような、または逆にそれだからか中性的なキャラだ。それが私にはとても好みであり今回はこのダンテがお気に入りだ。映画作品、ドラマでもそうだが中性的キャラは魅力的だ。独創性、言葉使い、声のトーン、動きと不思議と魅了される箇所は多い。

 

映画は後半にさしかかり既に腑に落ちない展開になっておりコメントにも困った。ファイナルシーンは追い打ちをかけるように理解不明なまま終わりを迎え「…終わり?か?」と見返すほど奇異に流れた。エンドロールらしいものが表示されBGMが激しくなっていったがエンドロールなのかどうかを確認してしまうほど把握出来なかった状態だ。疑問を残すことも次に視聴するネタという要素であるというのも多くの映画を観てきて感じ、理解はしているがいろんな受け止め方があるだろう。

 

Bがいないことで結末、落としどころを見失ったか。終わらせたくないのか。ファンとしては次回作が出来る事を期待するし長寿作品として継続を願う。

 

 

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