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無知の知へ、触れた気にさせてくれた|ドキュメンタリー作品【三島由紀夫 VS 東大全共闘 50年目の真実】

 マイアイテムに入れてから長らく時間が経過して観た。サムネイル画像のインパクト、強い印象が再生ボタンをクリックさせないようにする感じがした。

 視聴して直ぐに理解出来たのは自分が勘違いしていたことを正してくれた。

三島事件*1と『東大全共闘*2を同じ物として捉えていた。(無知。)

ドキュメンタリー作品として納められた【三島由紀夫 VS 東大全共闘】の視聴を進めると後半部分に「三島事件」はわかりやすく作られていた。(少しだけ無知の知。)

 

 時代がそうさせたものだと言われればそれまでだが、個人的には知っておいて損はなかった内容だ。観る人を仕分けする内容でもあるし、興味がなければ5分と視聴時間が満たない人もいるだろう。コメントとする表現が適切ではないかもしれないがこのドキュメンタリー作品には当時者達が高齢者と成った時点でその時を振り返っている。

 ただの傍観者が話をしているわけではない。

作品として終わりまで【三島由紀夫 VS 東大全共闘】で幕が閉じるのかと思いきや、「三島事件」発生、その後の心境迄を納めていた。東大全共闘だった主要メンバー、進行役、直接対峙した人物と。

 

 この作品を視聴し、東大全共闘での論点を観ていた私が受け止めたポイントは1つだ。三島由紀夫が繰り返し、(2回程だったか)東大全共闘へ向けて伝えていた自身の出来事。

「……直接会うことが出来て、銀の懐中時計を直接受け取ったこと」

これにつきる。

譲れない部分はこれが核と成り、切り離すことも、離れることも不可能だからだと感じた。もしは、……たらればのようなもので嫌だが、もし「銀の懐中時計の出来事」がなかったら……とも見た。

 

 わたしは、どちらかの肩を持つような思想があるわけでもない。凄い時代だったんですね。

 

 

結局その後はどうするんだろうと思うが、征服したことが完遂なのか|映画【ソルトバーン】Saltburn

 パッとしない青年。大学に進学するが友人もおらず、光が当たる陽気なグループに憧れる。誰しもが一目を置く彼とひょんなことがきっかけで交流を深める。そして陽気なグループ、憧れる彼の元に加入できた青年。大学の長い夏休みは、彼と彼の家族が住む豪邸で一緒に過ごす日々へ招待される。青年は見越していた。

 

長編監督デビュー作「プロミシング・ヤング・ウーマン」でアカデミー賞脚本賞を受賞し、一躍注目を集めたエメラルド・フェネルの長編監督第2作。「プロミシング・ヤング・ウーマン」同様にフェネルが製作・脚本も務め、特権階級に生きる人々の欲望渦巻く世界を背景に、美しくも残酷な物語を紡ぎ出す。

引用:

Saltburn : 作品情報 - 映画.com

 

 主人公を演じたのはバリー=コーガンという俳優。過去に視聴した作品【聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア】で類似するキャラクターを演じていた。

 

tanuma.hateblo.jp

 今回の作品も対家族であり、自身は学生である。物語の要素は違うがニュアンスは近い。謎解きというか、サスペンスが好みの方は入り込めるかもしれない。しかし、殺人もあり、人を欺く思考も多々描かれている。そこに嫌悪感がある人には好ましくない映像かもしれない。

 私の見解はサムネイル画像を見て、物語を途中まで進めた時に

「同性愛、憧れ」

というテーマだと思って視聴していた。

 それも要素して組み込まれているのだろうが、後半に触れればもっとディープな感情が写し出されている作品だ。

 主人公オリヴァー(バリー=コーガン)は不気味、嫌悪感を強く印象付ける。目をそむけたくなるシーンはあった。それが伏線となり主人公の闇を観ている側にも植えつけていた。

 

Saltburn

Saltburn

  • バリー・キオガン
Amazon

 

 

介護職員初任者研修(講座受講2回目)

 受講1回目のオリエンテーションで実習で使うエプロンの購入紹介があった。(商売は連動されているのは流石だ)当然、介護で使用するものを想定しなければいけない。100円ショップで良いかなとも思ったがそこは大人の対応であるべき。チラシ(エプロン)を見れば990円と価格が記載されていた。後で色や形でうなだれるよりは指定物を素直に購入したほうが後腐れはないだろう。考慮5分程度で購入を決めエプロン購入用紙へ購入の意思を記載し提出。(後日私のメールアドレスへ決済情報が書かれたメールが届き決済は完了)

 決済が完了したエプロンは講座受講2回目に手渡された。使用するのは多分、講座8回目あたりからだろう。

 

 受講1回目よりも当たり前に2回目に出席の教室で私は緊張していなかった。

私の隣に座る方へ話しかけるのも前回より少しだけハードルが下がった。

とりあえず会話を投げてみた

「レポートNo1やりました?」

と話しかけておいた。

 私は少し気負いしているのか、この日の受講内容も含めてレポートNo1を解く手筈にあるものを受講1回目が終了した次の日に独学で取り組み完了させていた。提出は次回3回目の受講時であるにも関わらず。気負いしていた。

話しかけた隣の方からの返答も

「え?3回目に提出だから、まだ大丈夫ですよね……」

と納得のコメントが返された。

 

 

 出席している私を含めた生徒だれもが知らなかったが、講師は受講毎で変わり違う方が来るらしい。1講師に対して3工数で満了とのことだ。講師に対してか、生徒に関してか、どちらにとって都合が良いかは不明だ。コミュニケーションを重点に置いた業界としての点もあるのではないかと私は思った。

 

 自発性を求められるのは勿論のこと。講師が変われば改めて自己紹介が始まる。やはりここは必要不可欠であることは間違いない。資格を取りに来ているこの教室の場は当然緊張感があまりなく、そこまで世代的にも差は大きくない。しかし、取得した資格が生かされる場のお相手、対象者は高齢者であり、高齢者側からコミュニケーションを誘導されるべきことではない。私はコミュニケーションという行為に関して不得手ではないが他の生徒さんは不得手のように感じる。それゆえ皆、予想通りのリアクションを終始見せる。

 

 受講1回目の講座内容と変化があったポイントは次回がレポートNo1の提出期限だからか、そのレポート問題に重点を置いた教材テキストに沿った講座内容だった。とにかく制度、法律等が頻繁だ。言葉の羅列が苦手な人にとってはしんどいだろう。レポート問題もよく言われるひっかけの内容が多い。日本語の言い換えというか間違いを探すが、問題の回答へは正しいのはどれか?誤っているのはどれか?と繰り返されるので脳はだいぶ疲れる。

 

 受講2回目、実習に近い内容は手洗いと介助する際の体の使い方が少し含まれていた。手洗いに関しては教材テキストを確認し繰り返し実施することで誰でも身に着くとは思う。ここは飲食業従事者であった私には分があった。手の洗い方は衛生管理面で厳しく指導され、スタッフに教えなければいけない過去があった為だ。

 付随してあった体の使い方だが腰がやはりポイントである案内があった。足の位置や体の向き合い方の要点をしっかりと踏まえておかなければ、利用者さんも介助側も介護する人も当然、怪我に繋がる恐れはある。

 たまたま私は座る人、椅子から抱えられ立ち上がる動作のモデルに選ばれた。そこで実際に講師から身体を抱えられ椅子から持ち上げられる動作を担った。この時に忘れていたことに気づいた。

「講師に抱えられて気づいたが脱力している人を持ち上げる重さ、力の入れ方を親身に味わった」

体感しなければわからないが、本当に向き合い方を間違えると直ぐに腰を痛めてしまいそうだと再確認できた。この1回の行為だけで怖さも感じた。コツはあるとはいえ、起き上がることができない人を別の場所へ移動させることは頭で考えているほど容易ではない。学んだ。

 

 講座2回目の後半は、レポート問題No1における記述式へのアドバイスが続いた。記述式は通年間違いが多いとのことだ。その間違いとは教材テキストから引用しまとめることをうながされているが、多くは時代なのかインターネットを多活用しインターネットから該当する内容を記述してしまう為に正解とならないことが多発しているらしい。その為に1回目、2回目の講師共々遠回しに教材テキストのココだよという当たりは案内してくれている。後は回答者本人のまとめ方の問題である。

 私は既にこの時点で回答欄にボールペンで書ききってしまっているので修正するつもりもないが、講師のアドバイスを聞く限り大方間違いではなさそうだ。修正せず、見直さずに次回3回目にそのまま提出しようと思う。(レポート問題は70点合格だ、100点を取る必要はないと考えている)

 

 講座料金を支払い、受講している身ではあるが講座終わりの16:00から17:00の時間帯は驚く程集中不可能であり、意識が別のところにいっている。原因は今回、講座終了後に教室内の掃除当番が自分だったからかもしれない。

 

 

京都人ってこうなのかなと共感するシーンもある|映画【1秒先の彼】

 真っすぐで誠実な彼は1秒早い人生。人よりも1秒先に動いてしまう。郵便局員に勤めている。恋もする。あまりうまくはいかない。今度は成功させようとデートに向かうが、翌日に起きるとデートの記憶は自分の中から消えている。記憶を辿ることで辿り着く女性の記憶。

 

監督・山下敦弘と脚本家・宮藤官九郎が初タッグを組み、2020年製作の台湾映画「1秒先の彼女」をリメイクしたラブストーリー。

引用:

1秒先の彼 : 作品情報 - 映画.com

 

 クドカン色があるようで、なさそうなところどころに顔を出す。案外と早くに伏線が用意されているが伏線の回収までに時間をようする。路上ミュージシャンの桜子の登場が前置きとしてあり、少しだけまだるっこしくもあるが、それがないと盛り上がらなかった可能性もある。カメラを首からさげたボーイッシュな彼女は郵便局に定期的に訪問し、1回1回と切手を買い、繰り返し郵便を送る。顔を見せないところに良い気の持たせ方があるのかもしれない。主人公:ハジメ岡田将生)のプライベートでビールを飲みながら、ラジオを聴く。その好きな番組へ投稿もしているユニークさは主人公の人柄を得るのに良い場面だと感じた。

 少し現実離れした展開があるが、彼女の存在がせつなさを強く描いてくれる。2人の特性があればこそのラブストーリーが成り立つ。前半と後半では違う作品かのように姿を変え綺麗な終わりが用意されていた。

 個人的な見どころは俳優:荒川良々の登場。昔から変わらない個性派俳優としての登場の仕方は憎めず好意的に映る。

 

 京都人の描写に関しては、なんともいいがたいが、京都が好きで配属を京都に選んだ私の知人から聞いた話とは共通する点もあった。(京都の区画へのこだわり表現、少しだけ。)

 

 

 

 

 

介護職員初任者研修(講座受講1回目)

 応募していた講座(旧ホームヘルパー2級)の受講が開始された。どこで受けるかは支払う金額、通う場所を考慮して絞り込んで行った。予定として計画したものだが、待てない性格と先延ばしにすることは嫌いだ。明確ではないがマイナスに働くと考えた。1番早く受講が開始できる所を選んだ。

 実際に講座が開始されるまでの期間に無駄に多く想像を働かせるのはいつものこと。

 

 受講前日の日、下見を兼ねて一度車で所在地まで行ってみた。やはり予想通りではなかった。駅前であることを勝手に想像していたが、受講場所、建物まで到着してみると、そこは住宅街に位置していた。

 

 1回目の受講日、教室に入ると座席は指定されていた。男女比は2対8。当然だが緊張はしていた。新しい場所、初めて顔を合わせる人しかいない空間。新鮮とはまた違った別の感覚。

 

 講座開始時刻になると、今後の講座の流れを説明された。そして第1回目の講座が開始した。テンポが速いのを感じるが当然かもしれない。テキストは5冊ある。加えて講座の後半には実習も用意されている。個人的には実習が重きであって欲しいと思う私からすればテキストは要点だけで良いとも願う。座学で必修な箇所はいかんせん少なくない為に自ずと講師の講釈速度は加速することはいなめない。

 

 とにかく第1回目は場馴れしていないこともあり、頭の中、意識を流れに追いかけさせることに必死で疲弊した。制度、法律、法改訂、似たような言葉が並んでいることでそれらは、より脳を疲れさせた。時には講師から意見を求められ、課題にはグループで意見をまとめ発表する場面もある。このやり取りがあり、一方的に聞き側にまわらないだけ良かったと思う。もし、聞くだけ、その後にレポート提出のみのような機械的なのであれば今後の見通しは暗かった。

 グループに分かれ意見交換、まとめ、発表という行為があるだけで参加した甲斐はあるだろう。過ぎる時間に意味は持たせたい。

 出席1回目だけの視点として。

 

 時間いっぱい、この日の最後を締めくくった講座のテーマは「介護保険」と『障がい者総合支援法』について短い教材ビデオを視聴し、受講者を3つのグループに分け、簡単に相違点を教壇前にあるホワイトボードへ書き出し、各グループの代表者1人が発表するというものだった。

 

 

 こちらの講座では、講座出席(受講)とは別に問題集(レポート提出がNo1からNo5まである)が用意されており、教材テキストを読み、講座を振り返り、独自に解き解答用紙に記載し期限日(例えばレポートNo1は2講座先が期限)に提出することを求められている。合格ラインは70点以上。70点を下回った場合は不合格判定をされ補講が用意されており、補講を受けることで赤点を挽回し資格取得の為の単位を取得可能。

 

 いつぶりか、指定された教室で専門の講師を相手に、慣れない環境で学ぶとは疲れることを改めて感じた。

 

 

写真としても映像美の蜷川実花監督作品|映画【ホリックxxxHOLiC】

 「あやかし」が見えてしまう苦悩を持つ高校生。「あやかし」を巡り出会う人々の関り、境遇、祓うもの、憑かれるものと交わり自分が持つ特性の意味を理解しいく。思いとは裏腹に「あやかし」が消えることはない。失う現実を初めて受け止めて「あやかし」と対峙する覚悟を決める。

 

xxxholic-movie.asmik-ace.co.jp

 

創作集団「CLAMP」の大ヒットコミック「xxxHOLiC」を、「Diner ダイナー」「ヘルタースケルター」の蜷川実花監督が実写映画化。

引用:

ホリック xxxHOLiC : 作品情報 - 映画.com

 

 蜷川実花監督の色使い、映像の世界観が漫画、紙面で読んでいたCLAMP作品を鮮やかに表現された。連載当初から目にしていた作品が映像化されるだけでここまで受ける温度が上がるとは思わなかった。個人的に蜷川実花監督の撮る写真が好きで、作品をInstagramで見ていたからかもしれない。

 鑑賞前半は、ミセの女主人・侑子役(四月一日(わたぬき)が仕える人物)が柴咲コウということに違和感があったが時間と共に綺麗に打ち消され、それはピッタリハマって行った。漫画を連載当初から見ていた意識から起こるいつも通りの個人的な実写版に良い印象を持たない私の性格だろう。漫画を原作として、その後に映像化を見ると毎回違和感を自分の中で作ってしまう。

 主人公にフォーカスしてしまえば四月一日(わたぬき)も同様、神木隆之介が演じる事の勝手なビジュアルが一致せずに違和感があったが、ストーリーが進めば俳優として四月一日(わたぬき)がハマるのを他にイメージできる俳優さんが思い浮かばない。

この辺りは製作陣の技術なのだろう。

 注目したのは女郎蜘蛛役(吉岡里帆)、俳優として映画出演としてはあまり認識していることが少なかったが、数分で彼女と気づいた。予想外と表現することは非常に失礼かもしれないが女郎蜘蛛の妖艶さが巧かった。ヒールのボス的な存在が早々にしっかりと理解できた。

 漫画は続きを見れたり、次回に繰り越せるシーンがあると考えているが映画は尺が決まっているのでどこを、どう切り抜き観せるかは難しいと思っている。どの作品においても。

 

 

 

 

 

3人の俳優がメリハリをつけ、当事者の胸中を明るみにした|映画【最後の決闘裁判】

 19世紀フランス、親友である2人のイギリス騎士。主人公カルージュ(マット=デイモン)は若き美しい妻と結婚する。意図にそぐわない部分が同時に起こり始める。男気を信念とする主人公とは対極に生きる親友ル・グリ(アダム=ドライバー)との間にひずみが生まれ始める。妻を間に挟み、その事件は起こり親友同士に亀裂が入り始める。

 

巨匠リドリー・スコット監督が、アカデミー脚本賞受賞作「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」以来のタッグとなるマット・デイモンベン・アフレックによる脚本を映画化した歴史ミステリー。

引用:

最後の決闘裁判 : 作品情報 - 映画.com

 

主人公(カルージュ役)マット=デイモンの妻を演じたのは、

ジョディ=カマー(マルグリット・ド・カルージュ役)

 

 作品が描かれる時代は現代人が生きてはいない19世紀。今よりも男性が強く。女性に発言力、発言権はなかった。そんな中で女性が男性から受けた理不尽な行為にフォーカスを当て、権利を主張し確立していく物語。被害者は被害を受けた事実を証明したい、自尊心を守りたいが義母から過去に自分も同様の被害を受けたが公表はせず、泣き寝入りしたことを打ち明けられる。亡くなった義父(夫)の地位が崩れ、失脚の恐れがあった為。黙認が正であると義母は嫁(マルグリット)へ説く。

 時代は違っても性的な事件、被害は変わらずにあり、声をあげたものが非難されるような雰囲気が強いのは国でもなく、人種でもなく人間性なのか。団体、多人数であることが発言力を奪ってしまうのか。

 誰しもが公の場で戦おうとする意志は持てず、困難だと思う。