「友達になってくれませんか…」ある男は小さく呟いた。
ある男は戸籍上別人だった。ある男は過去を忌まわしく思っていた。
ある男は人生を書き換えたかった。
前半、中盤、後半と綺麗にまとめられた物語だった。ある男を中心に取り巻く家族や関係者がどんどん増えていき相関図が拡大していく。だが進行がスムーズだからか迷子になることなく最後に辿り着くことができた。里枝(安藤サクラ)が主役だと思っていたが城戸(妻夫木聡)が核と成り謎を解いていく。尻尾はつかむどころか見失うばかり。
最後に城戸がとった行動、選んだ選択肢は自らがダイスケ(窪田正孝)に感情移入し過ぎた末、決断する形となった人生観だと思う。