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伝言ゲーム、藪蛇、名誉挽回。|映画【英雄の証明】

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文化が違うからか名誉についての捉え方が難しい。人によって受け止め方は違うのかもしれない。善いことをしたつもりだが嫉妬や過去のおこないから正確に判断されることを拒まれてゆがんでいく。真実は何処か。これもその人によって見方が違うのだから行きつく所は証明しかないのか。信用ははじめからない前提で開始しているからこその物語か。

しょうめい
【証明】
1.ある事柄・命題が真である(事実と違わない)ことを明らかにすること。また、その手続き。
 「身の潔白を―する」
2.法律
訴訟法上、確実な証拠をあげて、裁判官に確信を抱かせる程度に事実を明らかにすること。

参考、出典:Oxford Languagesの定義 · 詳細(Google.com)

 

複雑すぎる設定にもついていける人を選ぶような作品。途中で迷子になる人もいるだろう。主人公は囚人から始まり、借金をしている。その貸主は主人公の離婚した妻の兄。貸主が貸した金銭を返済できない理由で警察署に収容されている主人公。

 

途中まで貸主側が正解でしかないような見方しか出来なかった、なぜ主人公の周囲の人間は主人公を助けようと必死で多勢になっていくのか。それほどに主人公に人望があったのか。あるシーンで主人公の態度が良くないと指摘をされるが視聴側としてもオープニングからそれは伝わる。主人公を演じた俳優さんが巧いのか不明だが明らかに少し人を軽視しているように映る。演技であれば深い。悪いことはしていないことが心から腹の底から思っているから滲み出る雰囲気だろうか。言い方悪く言葉にしてしまうとヘラヘラしている風にとれる。そして彼は短気だ。都度、憤慨してしまう彼は名誉のために起こしてしまう行動と発言なのだろうか。相手方の彼を信用出来ない理屈の方が早期に理解出来てしまうのは監督と脚本がそれほどに巧かったということか。

 

いずれにせよ確かに、元をただせば弟(主人公)に委ねられた至極重要な点を姉(主人公の実姉)は軽率な応対だった。そこがキーになっているからこそトリックのような作りに観える。気づいた人がいるかどうかは不明だが主人公が身代わりのような行動をとったおかげで救われた夫婦の妻は私は犯人だと思ったのだが如何な物だろう。持ち物が証拠となる流れであることは間違いなかったので注意深く凝視に近い形でみていたがそうではないような終わり方をした。しかし、最後のシーンは含みを持たせていると思う。モヤッとさせエンドロール迎える。

 

確かに現代だからこそ成ってしまったという理由もある。SNSが存在する為に派生させた。なければ事は綺麗に済んだのかもしれない。かもしれないだけだが。可能性は高い。

 

英雄の証明

英雄の証明

  • アミル・ジャディディ
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物語、主人公の息子は吃音だ。粗末には扱わずクローズアップし映している。私は吃音ではないし、なかったが、幼少期に思ったこと、伝えたいことがうまく言葉に出来ずその恥ずかしさから口数が多い方ではなかった。今は違うが。当時4歳ぐらいだったか父親に伝えたいことがあり第一声目として放った言葉が父には理解されなかった。その為に当然、第二声目はジェスチャーだったか手振りして言ってみたが…父の返答は少し笑いながら「何を言っているのかわかんねぇ…」だった。そして玄関を出て車へ乗り込んでしまった。その日から私は父にも母にも本心、本質は伝えないと決めた。何十年も経過しているがそれは今も変わらない。当の本人たちは思いもよらないだろうが「する側」と『される側』の意識が一致する事はない。