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心の渇きは潤うものか|映画【渇水】

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岩切「…むこうが妊娠したから。…」結婚をした理由を後輩、外回りを同行する入社2年目に問われ口にした回答 このセリフはあまりよろしくないと思ったが、単純に岩切の過去と人間性を内面から表現するのに一番伝わり易かったのかもしれない

令和になってからか、スマートフォンで遊べるアプリのゲームの中で”ガチャ”と呼ばれるアトラクションが与えた影響で生まれた言葉か「親ガチャ」という表現もまた頻繁に使われるようになっているが、『ガチャ』の語源であろう100円を入れてハンドルを回すと景品の入ったカプセルが1個排出されるゲームセンターの隅っこ等に設置されていた機器たちを”ガチャガチャ”とわたしが子供の頃は呼んでいた

 

社会問題とか親子関係とか自分ではどうすることも出来ない環境とか、それらを総合して操作不可能な”水”に表現を重ね合わせたかのような作品 前半の前半はなんでもないような情景が続くのでなんでもないストーリーが平たんに続いていくのかと思いきや門脇麦の登場でそれは当たり前のように変化していった 彼女が出演している作品で平たんなストーリーに直面したことがないような気がしたからだ 何かしら変化を起こす役回りにいることを多く見かけるのでそういった感が働いた しかし、最終的には登場しなくなるので少し寂しい感じも残る

 

主役であるだろう生田斗真は映画【脳男】の印象が強く残り、失礼だがタレ目の奥二重がサイコパス系の演技を映えさせる それ故か今回の【渇水】では場所が前橋に限定されある街の中での出来事とエリアが制限されている誰もが目を向けるわけでもないような、観て見ぬふりをされるような日常を炙り出しているようにも映った そこには個性がない限りより透過してしまうかもしれない描き方があったのか エンドロールにクドカンの名前があり、観たような見ていなかったような登場シーンがどこだったか不明なまま終わらせてしまった

 

何の因果かそれが話題沸騰中だからか、本当に偶然かどうか特に調べる気力もないが今回視聴した作品、映画【渇水】の製作者の場所に藤島ジュリー・Kの名前があった まぁ生田斗真が主演だからという理由以外には特になにも思わないが

 

もう一人の主人公と言っても過言にはならない門脇麦演じる母の娘・長女役はとても手足が長く、自分が同じような年代の時にそのようなスタイルの同級生なんて全体で考えても10人にも満たないような記憶がある やはり選ばれて映画に登場するような人種は才能が違うと感じたし、表情一つにしてもいくら化粧がされていようが顔立ちがわたしの田舎には存在しないような失礼な感情さえ芽生えた 出来る事なら今後も奮闘し大成して頂きたいと願う 作中の役柄としては”シンドイ”を巧く表現しなければならないポジションなだけに大根役者には任せられない所だ 長女であり、妹がいて、母がいる以上、妹も母もそうだが長女本人も女性であることになんの変りもないし妹がする様に自分自身も娘である現実を理解して欲しい葛藤もあるだろう

 

途中、姉妹が商店街で少しスレた風な女子高生たちに遭遇しその中の一人の女子高生に絡まれるがその子が煙草を吸っており案外と上手に煙草を吸うなと感心した 煙草を取り扱う演技は素人にも分かり易く映るように本当に吸ったことがない人が煙草を吸っている演技をするとびっくりする程に下手くそだ あれだけ綺麗に取り扱った様を見せられるならば初めてではないはずで未成年の役者ではないと予想する

eiga.com

 

最後はなにもなかったように綺麗に終わらせているが、ソレをやったらどこで収集つけるか時間と場所の関係はあるだろうが見え方としては物語を終わらせる為に最後に持ってきたように映った 渇水の対義語は豊水のようだが人間界にある社会問題は自然界に起きる作用の雨が降らない翌日に雨が降ったことで解決出来るように水に流れる程に容易ではないだろう