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その場しのぎはリスクマネジメントゼロ【車椅子介助】

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 車椅子に乗車していたのは右麻痺、失語症が既往の利用者様。

ルーティンの送迎条件でいけばその利用者様のご自宅の壁、間際に送迎者(ハイエース)を駐車しリフトを下ろし待機。

利用者様は玄関、上がり框で待機。

ドライバー、添乗員がご自宅玄関を開け、スロープ1個を玄関上がり框へ掛ける。

車椅子をバックでスロープを下りる。

ここから少し特殊な庭の形状となっている為に玄関、上がり框へ掛けていたスロープを一度畳む為に玄関を出た直ぐ左脇段差となっているギリギリの場所へ利用者様を乗せた車椅子を停止させ待機して頂く。

スロープを玄関から外へ出し、玄関を閉める。

ドライバーはスロープを運び、この玄関から庭先の送迎者が停車されている近くが段差となっている為に改めてスロープを設置する。

(犬走りと表現されるコンクリートの通路は車椅子1台が1方向へ進む幅しかない)

もう1度スロープを下りる為に、玄関左手で待機している利用者様を乗せた車椅子は再度バックで介助、進む。車椅子1台が通れるだけの幅を。その犬走りの直ぐ左側は約20cm程度の高さはあるのかもしれない。その狭い犬走りを車椅子の車輪が落ちないように介助していき、2回目の段差を下ろし送迎者のリフトに辿り着くことができる。

 

 事故は起きた。

私が想定するに、ドライバー(介護系の資格無)、添乗員(介護歴は長いが資格無)におけるリスクマネジメントがゼロだったから起きたと考える。ドライバー、添乗員二人共に60代。年齢が理由ではないが軽率な部分があったのではないだろうか。私がこちらの利用者をご自宅から送迎者まで車椅子介助をする際はこの車椅子1台しか通ることのできない犬走りを走行する際に最善の注意を払う。

 今回の事故はそれが軽視されたから起きたのだろう。

憶測だが、添乗員は足が悪く力があまりないことから、ドライバーが気を使い利用者様を乗せた車椅子を介助。しかし、介護現場には基本携わることのないドライバーが介助していたことで車椅子の介助が荒くなり、利用者様の状態を理解することなく介助していた為に運悪く、細い犬走りから車椅子の左車輪が脱輪し、利用者様は左側へ軽く投げ出される形の事故となったと。

 顛末としては事なきを経たらしいが、最悪の事態もあったかもしれない。

管理者はそこまで考えるに至らずに送迎のアサインをしたのかもしれない。

人が足りないから。

現場をまわせば御の字であるという考えが生み出した事故だと私は思う。

車椅子から投げ出された形となった利用者様の打ちどころが悪く亡くなっていた場合はどうしたのだろうか。

喉元過ぎれば熱さを忘れる

という言葉は都合良くもある。