前に進むための場所

過去の掘り起こしを未来に繋げる

追憶の山手通り

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今週のお題「一生モノ」

 

山手通りはの一部は新宿を通る甲州街道と交錯している。その当時に住んでいた場所は西新宿五丁目駅から歩いて約10分程度だったと思う。山手通り沿いに面したビル群の中に伊藤園さんの本社ビルもあった。こちら側は渋谷区だが目の前の信号、交差点を渡り交番側の道路は新宿区の住所だった区の境目に位置した。

 

自転車も車も持たない生活は必然的にタクシーか徒歩となる。道路を挟んだ向かいにレンタカーのお店があった。数えるぐらいしか利用したことはない。最後に利用した時は突然、久しぶりに車を運転してみたくなり軽自動車を借りて蒲田の知り合いのもとにその借りたレンタカーを走らせた。東京の車社会に慣れてもいないのに思い立ち山手通りから蒲田駅まで一気にレンタカーを走らせてしまうのも如何なものかと思うが。

 

西新宿五丁目駅から東中野駅新宿駅初台駅幡ヶ谷駅ぐらいまでは散歩コースだった。暇をもてあましていたわけではないが当時は休みになるとその方面のどれかに歩いていた。初台、幡ヶ谷駅方面へ頻繁に足を運んでいた時期はその間ぐらいにある商店街の出口付近、甲州街道側にTSUTAYABOOKOFFが並んでいたからだと思う。その頃は未だ自宅にWi-Fi環境は整備されておらず、インターネットに関しても不得手だった。故に映画好き、海外ドラマ好きの私としてはとりあえずそのTSUTAYAに足げなく通い物色しジャケ買いならぬ、ジャケレンタルをたくさんしていた。その頃は海外ドラマのSUITSがシーズン5くらいのレンタルリリース状態だったと記憶している。骨休めに観ていたMR.ROBOTもその時見つけたユニークな海外ドラマだった。MR.ROBOTのテーマは企業のセキュリティヘルプデスク(パートタイマー)の主人公がプライベートでは凄腕ハッカーだが心になにかを抱えており物語がサスペンス化していく。

 

まだ読書慣れ、本を読む事に当たり前さがなかった時期にもなる。BOOKOFFへ頻繁に足を運ぶが目移りする本があまりなくどれを見ても手に取って読むか、読み始めるかどうか悩む、悩んでいる時間のほうが本当に多かった。読み始めるかどうかに対して悩むことに時間を費やしていた。小説とか散文とか詩とかなんて視界に入らなかった時期だ。ではそうすると何を読むのかといえばhow-to本だったり啓発本のようなタイトルばかりに目がいき少しだけ手に取りめくり…棚に戻すことを繰り返す為にBOOKOFFに足を運んでいた気もする。

 

ある日、いつも通りに歩いてBOOKOFFに向かいいつも通りに書籍が並ぶ通路と平行し本を眺めながら足を進めていると「覚悟」という字が目に入った。この字は父が一時よく私に投げていた言葉だ。「覚悟がないんだ。」という言い方が印象に残っている。それを父に言われてからは「覚悟」がなんだかわからなく頭に焼き付かれたが印象に残っただけでどうしたというわけではない。だからこそこの時に急にその本のタイトルを目にしたことで「覚悟」が強く頭に入って来たのだと思う。その黒いカバーに白か銀色の雰囲気で印刷されている本。内容は吉田松陰の記した物を超訳とされた書籍。

 

この書籍の紹介は過去にも2度くらいしていると記憶しているが、それくらい強く印象付けて年に数回は手に取り眺め、繰り返し目を通している。面白いことに完読は未だしていないのが事実だ。進まないのか、進めないのかすら答えをださないようにもしているのは自分でも理解はしている。手元には置いておらず隣の部屋のわかる場所にそっと置いてある。いつでも捲れるようにしてはあるし、栞というか付属している紐を読んでいるページにしっかりといつでもここから読むという状態を保ってはいる。完読はしていない。未だ半分くらいしかページはめくっていない。仕事やプライベートに関わらずに何かがあった、起きた時にこれをめくっている様な気がする。だからいつでもは触れていない本。モチベーション向上なのか、奮い立たせたいのか、悩んでいるのか…という時にページをめくる本。

 

購入した時期…ドラマ龍馬伝をよく観ていて吉田松陰とかの印象が強かったのも影響している気もする。ミーちゃんハーちゃん。

他の本とは別枠に位置するこの「覚悟」は【一生モノ】持っていますと言えるかな。