「…10分時間頂戴…」と妻:佐知が言った
それまで作品に入り込んでいた感覚が突然に現実に戻らされた
『?』
なんとなく思う所は”時間”という概念を口にする表現を私事で『この時代にはあまり時間の感覚』はないという少し失礼でもあることを自然に思ってしまった
つきつめれば時間の概念は時代的にも存在するのは当然なのだろうが、ひとりよがりなわたしの心情 腕時計も、壁時計も目に映らなかったからか…
妻:佐知も、大谷も汽車に乗るシーンがあるのだから”時間”は必要だ
時代はすでに昭和、時計はあるだろうに
”時間”というものがそれ程に現実を生々しくするものなのか
キャストは豪華だ
ほんの少しだけシーンが進むと室井滋さんの声が聞こえた時点で『これ、当たりだ』と笑った
その旦那役には伊武雅刀さん
途中、妻夫木聡さんが登場して直ぐに、堤真一さんが顔を出してくるのは贅沢だなと感じた 申し訳ないところではエンドロールのテロップを流し見していた時に…
光石研さん『あ。。。居たな』とか、山本未来さん、新井浩文さんはどこに登場していたか記憶が定かではなかった
最後は『原作を読んでいる人はすごく入り込める世界観なのかもしれないと思い』
だがわたしは未だ原作を手にしていない
だいぶ昔に観た小栗旬さん演じる【人間失格 太宰治と3人の女たち】と作りが似ているというか、太宰治を映画で表現すると自然とこうなるのかとも私的に考えた
言うなれば『妻側から見たスピンオフ太宰治ストーリー』
それぐらい上記2つの作品はダブって観えた
フィナーレはとても綺麗に描かれていて素敵に感じた
小道具は『さくらんぼ』
実力者たちが創作する作品のタイトル、放つ言葉は驚くべき衝撃をあたえる
最終的には原作小説【ヴィヨンの妻】を手に取り読みたくなったのだからわたしの負けだろう