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介護職員初任者研修(講座受講12回目)

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 実技、演習が開始されてからの恒例。朝、教室へ足を入れると先に来ている生徒さん達がベッドメイキング、シーツの「三角コーナー」『四角コーナー』の反復練習をしている光景を目の前にする。それを横目に挨拶をし私も自分の席へ荷物を適当に置くと気持ちの面では文句をブツブツブツ唱えるも、シーツを張り替える動きを1度取る。仕上がりを見れば1週前よりも上達はしており、2週前と比較すれば巧さも得ている。

 

 今回の講座のテーマは

【清拭について】

清拭は入浴できない、浴槽に入れない方(ベッドから移動できない人)が主である。

タオル等で身体を、手足など入浴中に洗う箇所を拭いていく介助。(勿論、洗髪、顔も含む)

 当然、清拭をするということは湯が必要である。この湯の温度が重要らしい。

例えば清拭する場所を(上肢・下肢)とした場合のタオルに含む湯の温度は55℃。

※湯が空気に触れ温度が下がるのは早いので60℃で用意した湯にタオルを着け、絞って用意すると清拭する時には55℃になっているイメージとのこと。

60℃から55℃の湯を扱うのは危険を伴い、その湯を含んだタオルを迅速に絞るのは大変だ。

 まとめてしまえば清拭は55℃であり、別途、体の部位別(ベッド上での介助)で入浴、清拭を行う場合の湯の温度は…

洗面40℃

臥位での

手浴40℃、足浴40℃、洗髪40℃、陰洗37℃とのことでこれらの温度は規定値となっているようだ。どれも当たり前だがベッドの上での介助。桶や柄杓は絶対的な道具として必要不可欠だ。

 

洗髪に関しては専用の介助用具が販売されている。

【ケリーパッド】

ベッド上で洗髪する際、頭にかけたお湯がこぼれないように、お湯の流れ道を作る介助用具。(※講師の豆知識としては震災時にも活用され重宝するとのこと。)

 

 

 この日は実習もさることながら抜き打ちで専門用語、座学についての理解、復習回答を求められた。これには皆、鳩に豆鉄砲。私も含めほぼ無言になり回答できず。

 

 例えば…

Q:「福祉用具は販売されており在宅介護、介助で使用可能な物は数多ある。そこで肌に触れる福祉用具は買い取りとなるが…その名称は何というか?」

 

 …無言が教室を這う。

 

私はあまりノートを取らないが機転を利かせ1回目の講座で教壇に立った講師が本日の講師であることを思い出し講座1回目に適当に描き留めたページを開いてみた。案の定答えが記されていた。

答えは…

A:「【特定】福祉用具

 

 運よくこれは回答(ノートにメモ書きされていた為)できたが、その後の質問は全滅だった。用語自体微かな記憶となっていた。

 福祉用具という言葉に続き、お次は「補装具」とは?と続いた。

端的に話せば介護保険福祉用具と称され、「補装具」*1障がい者総合支援法に属する為に名称が異なるという問いだった。これも皆…回答できず全滅。

 

 お次のQは【償還払い】*2

ここは、漢字と言葉のニュアンスから私が即座に回答できた。

「先に払い、後から戻る(貰う)」

取り敢えずこんな答えで良かったようだ。

 

 回答が思うように出てこないことに焦りを感じたのか、煽りたいのか不明だったが講師からの質問は続いた。

Q:「介護保険は応益負担であるか、または応能負担であるか?」

…直ぐに私も含め皆、無言と化した。

座学で頭をかすめた記憶すらない言葉だ。

 

ムードを引きづりたくなかったので私がなんとなくで

「応能負担!」

と答えた。

講師の反応で誤りなことは直ぐに明確だった。

講師からは『応能負担は昔の制度であり、現在の介護保険は応益負担。』

と少し落胆を感じさせる雰囲気で口にされていた。

*3

 

…と講師を心配させる展開となった。瞬間的な座学の復習。

 

 今回の実技、演習後半では担当講師から復習時にタイムアタックを取り入れるべきだともアドバイスを頂いた。その心は最終的な実技試験は5分という基準時間が設けられているためだ。今の内からタイムを意識して取り組まなければ一向に速度はあがらず各々のペースで繰り返しているだけだ。

 

 講師が度々変わる(ローカル・ルール)ことが大吉と出た、本日の講座。

 

*1:身体機能を補うための医療的な装具や器具。例:義手、義足、補聴器など。

*2:償還払いとは、一度利用者がサービスや物品の費用を全額支払い、その後、所定の手続きを経て支払った費用の一部または全部が返金される仕組みです。具体的には、利用者が領収書などの証拠書類を提出し、適用される保険や補助金から払い戻しを受ける形式です。

*3:介護保険は応益負担の仕組みです。これは、サービスの利用量に応じて費用を負担する方式で、所得に関係なく、受けたサービスに対して一定割合の自己負担を支払います。一般的には、利用者がサービス費用の1割から3割を負担し、残りは保険から給付されます。