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誰もが皆、四海兄弟と軽口はたたけない|映画【今はちょっと、ついてないだけ】

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 若くして成功したカメラマン。多額の負債を背負った過去。事実を正面から受け止められなくなった自分を再起させたのは母とファインダー。

 

伊吹有喜による同名小説を原作に、「パーフェクトワールド 君といる奇跡」の柴山健次監督が映画化。引用:Google.com

 

 主人公は自分の母が介護施設で仲良くなった女性からポートレイト撮影の依頼を受け、その息子とも関りが始まっていく。時にお互いの母親を挟んで対峙する2人のやりとりはわざとらしく映る。逆にそれがリアルを生んだ。現実的に物事を置き換えれば元々は知り合いでもない2人はお互いの母を通して会話を共有するだけ。時折訪れる感覚は相違して当然だ。その人を否定したいわけではなく素直にその時の感情で言い表すことが相手にとって嬉しくない言葉に聞こえた。過去からの復帰を描いている布石として捉えられるシーンでもあった。

 

 人生がうまくいかない時に限ってそういうことはついてまわる。悪循環をゆっくりと伝える。自分の大切なものはなにか。遠回りしたけど戻って来れたよね。

 

今はちょっと、ついてないだけ (光文社文庫)