2008年に放送していたドラマ【流星の絆】
よくできたストーリ-だと思った
毎週楽しみに観ていた
クドカンには過去にもやられている
今となっては出演者全員が売れたのでは?と言っても過言ではない
当時、深夜前に池袋明治通り付近の高架で撮影している現場を遠目でうっすらと見た記憶がある
『流星の絆』の放送は毎週金曜日だった
ひとりではなく2人でいつもダラダラと鑑賞していた
1話からフルタイムでしっかりと観ていたが
終わりから…数えて確か3話、4話目当たりの一幕で
「ストーリーの犯人を明らかにしたシーンがあった」
脚本家から”ネタバレ”を提供して視聴者を盛り上がらせる展開だと思った
勿論、1話から一緒に見続けている相方さんも”ソレ”に気づくのに当然だと感じたから次の瞬間に『犯人わかった!!』とわざとらしく発言したら…
相方は「なんで!?…どうして??」と状況が理解できていない風に本気でこちらに伝えていた
少しわたしは無言になったが
心の中で『なぜ?今のシーンで明らかにこの人が犯人であることがわかったのに気づかないんだろう…』と呟いたが、直ぐにそれをそのまま口に出して相方に伝えた
それを聞いた相方のリアクションは
「全然わからない…なんで犯人わかったの?」
と言っている
同じドラマを同じ環境で同じ時間を費やし観ていたが
やはり視点が違うのか
別にわたしもサスペンスを観ていて早急に犯人が誰だか知りたいわけではないが
見ていれば気づいてしまうだろうと思ってしまう
犯人が誰かと並行して相変わらずの出演キャラを際立たせる演出が後を絶たない故に本質をわざとボカサレル雰囲気も確かにある
- 主人公 ニノのシリアスさだったり
- 次男役 錦戸のテキトーな性格
- 長女役 戸田恵梨香の詐欺師的なキャラ
- キーマンになっている要潤がどこまでもギャグ要素満載で登場する
- 兄妹の母役(モデルで有名なりょう)失礼ながら食堂の女将で母役がハマっていない
- 1話目から犯人と思わせる妖怪、榎本明、その妻にぶっ飛びキャラで登場させたら右に出るものはいないだろう…森下愛子
いちいち笑いを取りながら進んでいくサスペンスに惑わされたのかもしれないが
その犯人を明らかにしたシーンをみれば誰でも気づく瞬間だったと、わたしは捉えたが隣で観ていた同じ人間が気づかなかったということは”視点”が違ったと思うしかない
推理したいのか”否か”ということもありえるのか…
今日、このことを思い出したのは読んでいる本
【スピン】3 spin 河出書房新社
文藝2023年
春季号増刊
この本の中で書かれている作品を読んでいて、まさに犯人の目星がついたから記憶を思い返したんだと感じている
[連作小説]
罪と罪 第三回
バイアス
堂場舜一
スピン3 spinより引用
連載物なので結末、犯人と思わしき人物が本当にわたしが特定した人物であるかどうかの答え合わせはいつになるかわからないが、結果的に犯人がわからなくても、違っていても何か支障があるわけではない
サスペンス映画、推理小説の不思議は作り手、書き手がどこまで視聴者、読み手のことまで考えて着手しているのだろうか
気になる所だ