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1と0の真偽では計り切れない人間の感情を深堀する儚い復路【ドライブ・イン・マンハッタン】映画

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主人公がどちらだか不明ではあるように映るが彼女がメインだと感じた。

ダコタ・ジョンソンのピンボケから始まる。

タクシーのドライバー役はショーン・ペン

タクシーは当たり前に黄色。フォードのセダン。Yellow cab.

車両番号は【22X1】

最後までこの車両番号は意味深に、脇に、端にと映されていた。

 

純粋に始まったような恋愛の裏側には彼女の幼少期と父への感情が影響してか、一筋縄ではいかない進行をみせた。こういった場合には当事者意外が何を口にしたところで功を制することはないはずだ。それは一番、当事者間が理解していることだから。ドライバーであるヴィーニーとも名乗った男は年長者と経験値がゆえ口をはさみ、彼女を正そうとするようなアドバイスを持ち掛けるがいかんせん…一期一会の関係。

最後にマイキー(ヴィーニー)が彼女が告白された真実は素直に言葉を返せるような、聞き流せるような事実ではなかった。

わたしは性が男だから、構造上、身体の作りが男性なので映画のドライブインマンハッタンの彼女の感情、想いに歩み寄ることは可能だったとしても理解することは不可能に近いと思う。性別の違いによって不可能なことは存在する。理屈では納得できたとしたとしても現実問題それは自分の身において体現されることはない。多分。

彼女のディープなセリフ

『…その子に拒絶された…』

という表現はあまりにも真偽とはかけ離れているが、当の本人からしてみればそういう捉え方になってしまうのだろう。周囲は事実を知ればそうではないと擁護するかもしれない。彼女自身にしか解決する術を持たない現実と結果だ。

映画【ドライブインマンハッタン】が終わりに近づいたころ、ある女性のことを思い出してしまった。彼女の年齢は結局知らないままだったが。仕事は経理のような会社の金庫番を永くまかされていたようなことを私に話していた。「それしか出来ないから…」月末までにいつも終わらない、月初迄に完了させなければいけない為に泊まり込みのような状態で風呂も入れず、深夜にまで、朝方にまでおよぶ作業をしていたと語った時もあった。彼女は少し偏った人格を持ち、世間知らずな面を露呈するようなコミュニケーションの取り方をするタイプだった。それが素なのか、演じているキャラなのかはもう問うことはできない。

彼女に初めて会ったのは麹町のBARだ。それまで変に面倒をみるような関係になってしまった学習院大学在籍の卒業が決まりバーテンダーのアルバイトをしているような男の彼女として私の前に登場した。最初は彼女だと紹介する為に私に会わせたのかと受け止めていたが、どうやら真意は違ったらしい。

学習院の彼は優秀であり、努力家であり、ルックスもいいので少しナルシスト過ぎる面が他者からみても容易だった。

そんな彼は未だ現役の大学生、進路も落ち着き、卒業は間近だがアルバイト以外の社会経験はない。そんな彼は自分が住まう三鷹のBARで彼女と出会い、関係を持ち始めたんだと…少しだけ経緯を聞いていた。

私に会わせたのは彼女が自分の手に負えたなくなったことで、どうしていいかわからずに私に会わせさえすれば彼女のことをどうにか丸く治めてくれると踏んでいた様だ。それを知った私は当然に客でもあったが教育の為に学習院の彼に説教まがいなことをした。それも彼の中では予想の範疇だったようだ。それでも自分ではもう彼女が手に負えない状況だったがゆえ仕方なしの奥の手だったようだ。

その日から学習院の彼は渡英の準備に追われ私の前には現れなくなった。代わりに、彼女が週一、二程度…顔を出すようになっていった。彼女もまた縋るものをみつけてしまったかのように。当然にわたしはその状況をないがしろに出来るわけもなく、ただただ素直に客として、止まり木として出来る限りのことはした。

今思えばそれも良くなかったのかもしれない。

私の前に座るようになってから半年ぐらいが経過した頃から、彼女は姿を見せなくなった。知らせがないことは良い知らせ。と無言で日々が過ぎた。年が明けた頃にいつも通りかのように彼女は姿を見せた。表情は初めて会った頃よりも曇っていた。

そのBARは都心部に位置していたこともあり、土曜日が閑散とした営業をし、客がほぼ来ない営業スタイルなことを彼女は知っていた。だからこそ久しぶりに現れた日は土曜日だった。

適当に挨拶を交わし、適当に言葉を交換した後に間を空けて彼女は呟きだした。私がそれを止めるタイプではないことを理解しているから。

学習院の彼に嫌悪感を持たれていたことは理解していたようだった。しかし、自分の性質上どうしても行動や言動を押さえきれずに彼へアクションを起こし続けたことで彼に嫌がられたことも現実には解釈できていたようだ。…が心はそうはいかなかったようだ。そして穴が空いてしまった日々が始まり、その穴につけいれられてしまったようだ。彼女が勤める会社の上司(既婚者)に言い寄られ、彼女自体も寂しさあってか体の関係を持ち続けてしまったと…

そして時間は流れ、関係は続き、上司の子を妊娠してしまったようだ。

彼女はその問題に向き合う為、悩み、行動し、私の前に姿を見せる時間など作ることが出来なかった。そもそもその状況を私に知られたくなかったようだ。

起きてしまったことへの自己嫌悪と向き合い続けた時間にケリがついたようで再びBARに行こうと勇気を振り絞ったと語っていた。

その時に数時間掛け、彼女をケアしたことで、いままでのようにBARには顔をみせるようにまでなった。現実を変えることはできないが少しだけ前を向いてくれたように見えた。時に彼女は自分の母も誘って顔を見せてくれた。歯を見せて笑い合う、親子が並ぶBARカウンターは何事にもかえられない時間でもあった。

 

映画【ドライブ・イン・マンハッタン】

公式サイト↓他…

https://dim-movie.com/

https://eiga.com/movie/102928/

https://www.fashion-press.net/news/126720