教科書をめくり、参考書を眺めるかのように【文章読本】谷崎潤一郎

自分の書く文章に疑問を持つから手に取ったように思う。パラパラ立ち読みすると的を得ている様なことが書かれていて、すんなりと頭に問いかけてきた文章たち。まだまだ多くを読んだわけでもないが、自分なりに好きな文章と、嫌いな?(読みづらい)文章があるのは事実だ。谷崎潤一郎の本。文章は読みやすく、入り易く、好みである。比較するのは違うと思うが、訳された外国人作家の作品は難解であったり、気持ちよく読み進めていないことのほうが頻繁だと感じている。【文章読本】を片手間に読みながら、谷崎潤一郎の【卍】を適当になぞったりしていた。不思議とどちらも好意的な文章だった。狙って谷崎潤一郎の作品を選んでいたわけではないと思うが、たまたまそうなっていた。完読するまえに既に【文章読本】はもう一度読もうと感じた。こうして文章を書いている時の片手間、一休み、トイレ休憩の戻りの際などに。嫌味なく考えさせてくれることが多々記載されていた。あとがきや解説など本の文末に用意されている項目に書かれていたことも本文が当たり前に現代よりに解釈されていて良かった。文章を書くというのは楽しいと思う。いつのまにかそう感じるようになった。小学生の時、作文などをとにかく適当に文字数をかせぐようにすることは得意だったような記憶がある。その文章が評価されていたかどうかは明らかだが、文字を書くという行為は好きだったんじゃないかなぁ…といつも頭に存在している。
谷崎潤一郎の『文章読本』は、1934年11月に中央公論社から刊行された、文章の書き方や読み方を分かりやすく解説した随筆集です。この作品は、一般読者向けに通俗的な内容を目指して書かれ、文章の本質や上達法、要素などについて論じています。
##主な特徴
1. 実用性と芸術性の融合: 谷崎は、小説に使う文章と実用的な文章の区別はないと主張しています。
2. 視覚的・聴覚的要素の重視: 文章の視覚的な面や音読時のリズムの重要性を強調しています。
3. 句読点の使用: 谷崎は、句読点を感覚的効果として扱うことを推奨し、読者の息継ぎに合わせて使用することを提案しています。
4. 品格ある文章: 谷崎は、文章の品格を礼儀作法と捉え、優雅さを重視しています。
##影響と評価
『文章読本』は発売後、数万部を売り上げ、文壇で様々な反響を呼びました。小林秀雄や川端康成などの作家から支持を受け、後に川端康成や三島由紀夫も同タイトルの本を出版しています。
この作品は、文章術の本の中でも最も古いものの一つとされ、現代の文章術の先駆けとも言われています。正しく文学作品を鑑賞し、美しい文章を書こうと願うすべての人の必読書とされ、文章入門書としてだけでなく、文豪の豊かな経験談としても評価されています。
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