髪を切る商売

12月、師走、年末、仕事納め。
子供の頃から大晦日を過ぎる前に
次の年を迎える三が日までには
髪を切っておけと、
両親に促され髪を切っていた。
成人し、社会人になると
そうも予定がうまくはいかない時分もあった。
何十年が経ち、地元に戻り
気づけば母と同じ美容室で髪を切っていた。出くわしたことは未だない。
この日は私のスケジュール状、美容室の年内営業日を考慮すると行くしかなかった。新年は、新年で髪を切ることに時間は割きたくなく。適当に過ごしていたい。
9:00開店の美容室へ15分前に様子を伺いに行った。案の定、既に7人開店待ちに並んで立っていた。予想外でもあり、半ば想定内でもあった。少し項垂れた。仕方なく8番目に並んだ。昼前にコト済めば御の字だ。
美容室に勤めていた知人が退職した。約1年程、耐え抜いたらしい。まだまだブラックな働き口はやまほどある。なくならないと私は思う。感心が無い人もいるだろう。他人は他人にそこまで興味はないと考えている。過去を知人に洗いざらい聞けば、勤務開始から契約書等一枚もなく、署名、捺印した書類さえなかったということ。その時点で疑問はあるが当事者というのはそういうことかもしれない。休憩もほぼなく、残業代もつかず、毎日、営業時間中に関わらず、オーナー兼スタイリストのモラハラ、パワハラ、罵倒は激しく全ての従業員に降りかかっていたようだ。それでもリピーターは付き、営業継続可能な髪を切る場所。オーナー兼スタイリストの妻は会長職に存在。改善の余地はなく、あらゆる手を使い私腹を肥やしていくのだろう。ある意味では都会に位置している場所での商売だからこそ成立しているのかもしれない。
飲食業界を筆頭に、サービス業の類いはこの手の被害者が尽きることは難しいのか。寂しい限りだ。