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介護職員初任者研修(講座受講10回目)

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 講座、実習内容が卒業試験へ向けてのロールプレイ段階に入って来た。

移乗、移動。

麻痺を患う方への介助。

ベッドから起きて、(座位から端坐位へ)態勢を保持し立位して貰い車椅子へ移乗するなど。シチュエーションは勿論様々だ。

加えて移動の介助も始まり、移動のイメージは入浴後に脱衣所でパジャマへの着脱介助をし、杖でベッドまで移動を想定。ベッドまで辿り着いたらベッド上での座位までがゴールだった。

 ついて回る物は自立を促すやり取りだ。片側麻痺を想定して行われる実技のロールプレイは介助される側ができるところは必ず声をかけ誘導する。それがなかなか難しい。どうしても介助する側が手を出し過ぎてしまう部分は多い。この掛け合いが一番難しいところではないだろうか。

 待つとは自分が思うよりも障壁が高い。

 

 介助される側、車椅子に乗り、車椅子に自分が座っている時に介助され移動してもらう体験を改めて味わった。

小刻みに車椅子を右往左往されると恐ろしい程に乗り物酔いを誘う。こんなに違和感があるとは想定外だった。これは経験しておくべきだ。どうしても気持ちが焦ったり、自分本位に急ぐと車椅子を早く目的地に安定した方向で操作したいがために動かしている瞬間はある。介助されている側が受ける脳の揺れのような、視界の不安定さはなんともいえなかった。改めなければいけない。

 

 講座後半、杖がメインの用具として取り出され実習は歩行介助にフォーカスされた。

当然社会生活を送っていれば杖をついている方も階段の上り下りはする。この杖を使用した介助体験も、される側、する側へと順番に回り担当した。場所は階段。日常では当然のような想定外、階段内側には手すりがあるビルと外側には手すりが未設置のビルが存在する。

 講座受講の建物はそのまんまのシチュエーションだった。

介助される側は左麻痺を想定。

階段上りは手すりがあるが、階段下りは手すりがなく、壁を右手でつたい介護担当役に介助されながら階段を下りる。小さく表現しても恐怖体験だ。実習だが危険度、事故の可能性も高い為に階段を下りながら杖をつくのは最後の残り2段くらいとなった。

 たった残り、最後の2段だったが恐怖心は簡単に理解出来た。

毎日このようなシチュエーションを往復している方がいると思うと言葉がでない気持ちもある。しかし、これも偏見とされた言葉に繋がってしまうのだろうか。

難しい。

 

 卒業試験のような、講座最後に行われる実技試験は講座受講者全員同じテーマではないらしい。介護現場を想定した教室へ出席番号順にひとりづつ呼ばれ、実施される。試験課題が記載された用紙から受験者自身が思う、安全な介助方法を数分で判断、把握し試験モデル役へ介助を行う。採点は加点方式。

 

 現実、介護現場では当然であるシチュエーションなのだから仕方がない。

 

 なにはともあれ、実技試験当日までに介助する際の声掛け、説明・同意を得るということぐらいは当たり前とし自分本位にならない介助意識を持つことに重きをおこう。