今週のお題「かける」
この時期は既に売り切れているであろうイタリア料理の風物詩
【トリュフ】
トリュフには「黒」と「白」があり、白のほうが貴重でより高価な食材。
イタリアの中でも北西部ピエモンテ州アルバ地区の【トリュフ】が最上位であると聞いている。
リストランテのシェフは毎年上質な【トリュフ】を仕入れ自身の考案した季節のメニューへプラスαとして添えゲストを楽しませる。
- リストランテは高級レストラン
- トラットリアは大衆食堂
- オステリアは居酒屋
- ピッツェリアはピザ屋
毎年恒例のイベントではあるが、ゲストもまた【トリュフ】を楽しみに1年を過ごしその料理を口にするため早め、早めで自分の席を予約する。
それもあってか、【トリュフ】にお目にかかる用のお席はあっという間に埋まってしまう。当日に来店するゲストは入店出来ない事の方が多い。
よくある【トリュフ】を「かける」季節料理
前菜
※トピナンブール(菊芋)と卵を使ったひと皿。
黒トリュフと相性が良い。
※ショウガのような見た目のこの芋、イタリアではトピナンブール(topinambur)と呼ばれる北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の野菜。 日本名は菊芋(キクイモ)。
google.com
パスタ
「spinobelli」スピノベッリ(卵つなぎ麺)見た目はスパゲッティのようでロングパスタの形状。私の店舗では乾麺ではなく、フレッシュパスタで提供。色がとても黄色い。当然原材料が卵なのでトリュフとの相性抜群だ。
※あまり日本では馴染みがないパスタの為、webで検索をかけても情報が海外仕様のサイトでしか表示されない。
メイン
大抵が牛肉を提供されることがほとんど。
より高級感が増すのは確かだ。
シェフにより提供する肉の部位、調理法は様々だ。
しっかりとトリュフの白でも黒でも財布の中身が許す限り「かけまくれば」”胸やけまっしぐらだ”
私が所属していた店舗は【トリュフ】を仕入れ、メニュー掲載と同時にテーブル担当スタッフがオプション、(エクストラチャージ)としてゲストへ販売する。
その料理、ひと皿に【トリュフ】がベストであればゲストへ声掛けをしていく。
ゲストが承諾。
【トリュフ】のスライスを「かける」ことにOKが出ればシェフが【トリュフ】の塊とスライサーを持ちゲストの前に登場する。
※事前にゲストに要確認はオプション料金単価。
黒トリュフは1グラムで1,000円加算。
白トリュフは1グラムで3,000円加算。
間違っても金額を伝えないで【トリュフ】をスライスすることは許されない。
ゲストがお会計時に大変なことになる。
【トリュフ】のオプション料金計算式はスライス、料理に「かける」前の塊(グラム)からスライスした後の塊(グラム)との差異×白または黒の単価で請求がいく。
※ここで注意なのはシェフが【トリュフ】スライスを止めるタイミングはゲストに委ねている。「STOP!!!!」とゲストが言葉を発しないとスライスする手は止めないので誤って高額になる恐れもある。(私の居た店舗はイタリア人シェフでその辺はドライだった、ハッキリSTOP!!と伝えないと笑顔でスライスを止めなかった。)
よくあるゲスト側のイレギュラーは男女のテーブルで、
女性が「わたし、トリュフ大好きぃ」と言って驚きの防波堤を作り「STOP」を言うまでの時間がだいぶ延長されることがある。
こちらとしてはお会計金額がとても心配になる。
【トリュフ】がかかる料理より、連れの男性の表情を見入ってしまう。
払う側は大変だ。
まぁ季節ものは少々値段が張るのはみなさん理解はあるところだ。
コロナ禍で飲食業界も大変だっただろうが【トリュフ】好きは、あいもかわらず楽しんだのではないだろうか。
今年は「トリュフペストリー」なるものがオープンしていたようですね。
気になりました。