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UKロックと中学生

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 当時中学3年生だった私、受験に打ち込めばよいものを部活も引退し宙ぶらりんだった。そんな中グッと引き寄せられてしまった音楽番組がある。「BEAT UK」だ。この番組は当時のロンドンの最新音楽ヒットチャートを”ミュージッククリップ”つきで放送していた。この”ミュージッククリップ”が曲者...これがなければ魅了されることはなかったかもしれない。とにかく私には物凄くカッコよく映った。とにかく録画した、とにかく見入った、繰り返し録画を見たり、しまいには気に入った場面を別のビデオテープにダビングし勝手に総集編を作成し楽しんだ。

 そんな星の数ほど存在するアーティストの中で衝撃を受けたバンドは「Oasis」そして何年経っても、正直いまでも名曲「Whatever」から受けた印象は色あせない。

 

 私のいた中学校では放送委員に依頼すれば給食の時間に好きなアーティストの曲を1曲だけ流して貰えることが出来た。それを知った私は興奮のあまりすぐさま同じクラスの放送委員に依頼した。「Oasis」を!「Whatever」を!なぜかみんなに聞いて欲しい!知って貰いたかった!私のリクエストが叶った日の給食が終わった後、周囲に軽く感想を求めたが期待するような反応は特になかった(笑)

 こんなことを共有できたのはただ1人、隣のクラスのSだけだ。不思議とSとは馬が合い休み時間はいつも何かを語る中だった。休日もお互いの家は近くもないのに遊んだくらいだ。このSは当時「ビートルズ」「ポールマッカートニー」の大ファンだったこともあり「Oasis」「Whatever」にも共感してくれた。周囲のリアクションは冷めていたがそんなことお構いなしでSと「Whatever」のミュージッククリップについて談義しヒートアップしていた。

 

 この時代「Oasis」の対抗馬的な存在に「Blur」がいた。私もかれらに惹かれるものもあったが「Oasis」から受ける熱量を超えることはなかった。Sは「Blur」のデーモン・A (Vo.)が大好きだった。休日のファッションもデーモンがミュージッククリップ中に着ている様な感じに仕上げていた。

  

 毎年、数多くのアーティストや曲が世に登場し目にするが「Oasis」から受けた様な衝撃は多分いまのところない。それを知った年齢が作用するのか、当時暇をもてあましていたから心に余裕があり過ぎて感化されたのか。不思議なものだ。

 

 確か数年後にSONYさんがVAIOのCMで「Whatever」を流していた。これを目にし、聞いた時は瞬時に鳥肌がたった。しかもなぜか私の眼は潤んでいた。いまではいろんなCMや場所で「Whatever」が流れる。インターネットで検索すればすぐに起用されたCMやミュージッククリップが見れる。いつでも手が届くようになると意外と触れなくなってしまっている自分がいるのも事実だ。見始めるとキリがない性分であるが故。

 

 こんなに気持ちや、思い出がある「Oasis」のライヴには1度も行ったことがない。田舎者の私にはライブのチケットを買ったり、ライヴ会場へ参加することがとてもハードルが高かったのかもしれない。